かつて若者たちの生きる指標となったハードボイルド人生相談「試みの地平線」。作家・北方謙三氏の強烈なメッセージは、今も男性読者の心に深く刻まれている。63歳になった北方氏を、プロインタビュアー吉田豪氏が深彫りした。
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――最後にひとつだけ確認したいんですけど、あれだけ「ソープに行け!」のイメージが強い北方さんがソープに行ったことないっていう噂はホントですか?
北方:1回だけある。それはもう「ソープに行け」って言いまくったあとに。
――言ってる以上は行かなきゃっていうことですか?
北方:そうじゃなくてさ。俺、熊本で講演会やってたのよ。そしたら博多でサイン会やってた悪友から電話がきて、「謙ちゃん、熊本行くよ。熊本に有名なソープがあるんだよ。そのソープは予約取らなきゃ入れないけど、ふたりぶん取ってもらったから」って、俺とそいつとふたりでそのソープ行って。俺、ソープ行ってもどうしていいかわかんなくてさ……。
――あれだけ読者には行けと言ってきたのに(笑)。
北方:うん、行けと言ったのに、どうしていいかわからなくて。とりあえず腹据えるしかないと思って待合室でタバコ吸いながら待ってたら女の子が来て、これからどうするのかと思ったら、いきなりズボン下ろされて。「おぉ~っ!」と思ったけど、「ちょっと待ちたまえ、とりあえず風呂に入ろうじゃないか」とか言って。で、風呂に入っても中でなんかするしさ、出たら体中になんか塗りたくってさ、それをなめるんだよ。覚えてるのはね、その女の子の舌にほとんど凹凸がなくなってた。だけどすごかった。2時間女の子動きっぱなしで、ここまでやるかっていうようなことをやってるわけだよ。で、俺は1回イッて、「もうイッたからいい」って言ってるのに、もう1回やられて、勃ちそうになったときに2時間になっちゃった。
――ダハハハハ! 見事な風俗体験レポートです!
北方:ただ、よく考えてみたら、それは俺が攻撃的になった場面って1回もないわけだからさ。全部受け身で「この野郎!」ってなった部分がないわけだから、それはあとから考えたら全然不満。でもとりあえず1回は行ったし、いいだろ(笑)。
※週刊ポスト2011年5月20日号
”- NEWSポストセブン|北方謙三氏 人生唯一のソープ体験時、何していいか分からず (via over16dayone)